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移住者体験談

大木 崇

本当の幸福とは何か?真剣に考えた2年間があったから出会えた、やまぐち暮らし

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大木 崇

移住するまでのいきさつを教えてください。

札幌に本社のあるギフト会社に勤務して、関東方面の百貨店等への営業を担当していたため、生活の拠点は主に東京にありました。やりがいはありましたけど、朝から満員電車に揺られて、夜は遅くまで残業や会食など、忙し過ぎる毎日に疑問を感じ、思い切って退職しました。退職した後のおよそ2年間は、札幌市内の自宅で過ごしながら、この先どうしようかと悩む日々でした。私自身は仕事をせずに、「地方で仕事を創る塾」で学びながらいろいろな仕事の可能性を考えており、例えばダチョウの牧場をやろうかな・・・と思ったこともありました。私が悩み迷っていたこの2年間は、妻がアルバイトなどで生活を支えてくれ、私はその時間を使って次への道を模索する日々でした。私に十分なほど考える時間を与えてくれた妻には、当時も今も感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、2年間悩んだ結果、結局のところ自分に合っていたギフト業界への再挑戦を決意し、取引はあったものの面識のなかった株式会社アデリーにアプローチしました。そこからはあれよあれよという間に話が進んで、山口で暮らすことになりました。私も妻も山口県は特に縁もゆかりもなく、前職での出張の際もずっと通り過ぎてばかりで、特に印象があったわけではありません。採用面接の際に初めて訪れたくらいなのですが、このように縁があって、私にとって山口は新たな出発点となりました。実は移住してすぐの頃は現在の自宅とは違うところに住まいを借りていたのですが、その近くに「地方で仕事を創る塾」の卒業生がいらっしゃって意気投合したり、縁もゆかりもなかったはずが、不思議な出会いもあって、すぐに居心地のいい場所になりました。

現在の働き方と、以前と比べて地方で仕事をするメリットを教えてください。

現在は山口県柳井市に本社のある株式会社アデリーで、営業部門のGMとして働いています。本社と東京の支店を拠点にしており、2週間に1度は上京して、メンバーとのミーティングや取引先との商談など、忙しくさせてもらっています。当社は、お中元やお歳暮などのギフト商品をトータルプロデュースしており、地方の会社でありながら都内の大手企業とも取引させてもらっており、製造から発送までの一貫した品質管理にも力を入れています。地方の会社で働くメリットは、大手企業のように仕事が細分化されず、多くのことに関わるチャンスが多いことではないでしょうか。1人の役割が多い分、大変なことも多いかもしれませんが、早く成長できる環境とも言えると思います。若い人にとっては細分化された都会の会社よりも早くから多くの経験を積むことができて、活躍のチャンスを掴めるのではないかと思います。また、私自身はいわゆるベテランになってからの転職でしたが、これまでの経験を大変評価していただきました。競争の激しい都会での経験は、地方企業では高く評価されることが多いのも事実です。年齢を理由に地方への移住転職を躊躇されているのであれば、チャレンジされてはいかがでしょう。

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移住する前と後で生活はどう変わりましたか?

移住前は千葉から都内への満員電車での通勤や、頻繁な夜の会食が日常でしたが、移住後は生活が健康的に、そして朝型になりました。平日は仕事前に早起きして近所を散歩し、澄んだ空気の中を電動バイクで通勤しています。自宅は同じ柳井市内なのですが、会社よりも山間部に住んでおり、20分程度の通勤途中には、動物たちと出会うこともあるくらいです。お昼も以前は都内の会社周辺で毎日外食でしたが、今では会社近くの公園にお弁当を持って行って、のんびり過ごすこともしばしばです。以前と比較して、健康的で心地よい日々を送っていますから、体調もすこぶる良いです。
休日の過ごし方も変化しました。以前は夜の会食のせいで、週末はお昼頃までベッドの中で、1日ダラダラと過ごすことが多かったのですが、今では随分活動的になりました。早朝から電動バイクで海岸まで出かけて朝日の昇る砂浜を散歩した後は、近所の朝市で新鮮な野菜や海産物を見つけたり、散歩で流した汗を温泉でスッキリしたりと、アクティブな休日を満喫しています。特に、アウトドアライフに憧れて、薪で火を焚くことにハマったというか、ゆらゆらと燃えている火を見ている時間が好きですね。自宅に購入した薪ストーブで火を焚きながらの煮込み料理づくりや、会社の同僚たちと庭に作ったピザ窯でピザを焼いたりと、東京での暮らしでは考えられなかった新しい楽しみを見つけています。これまでになかった田舎ならではの自然との触れ合いが、日々の生活を豊かにしてくれていることを実感しています。外で火を焚き、月を見ながら味わうホットウイスキーは、最高です。このような日常こそが、田舎暮らしの醍醐味だと思って楽しんでいます。

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移住創業を考えている方へのメッセージをお願いします。

地方、特に多くの人が想像されるような田舎暮らしを希望されるのであれば、周囲とのコミュニケーションを大切にすることをお勧めします。当たり前のことですが、田舎になればなるほど、近所の人とのつながりがとても重要です。共有地の草刈りや掃除、地区のお祭りなど共同作業も多くあるので、日常の挨拶やちょっとした会話は大切です。うまくコミュニケーションを取ることができて地域に馴染むことができれば、素晴らしい生活が待っています。幸いにして私の場合は近所の方にも恵まれて、玄関先に取れたばかりの野菜をたくさん置いてくれたりもするような、間柄になることができました。私自身も、自宅のあるこの地域をたいへん気に入っています。
先ほどもお話ししたように、今の会社に出会ってからはあっという間の移住でしたが、それまではおよそ2年間、悩んで学んで考えた時間がありました。その時間を経て得た経験や出会いは、今の充実した生活につながっています。しっかりと自分のやりたい仕事や暮らしと向き合い、悩み考え、家族とも話すことが、最終的にはより良い未来への道を開いてくれるのではないでしょうか。

大木 崇さん

おおき たかし/柳井市在住

株式会社アデリー勤務/柳井市在住

千葉県市川市出身。山口県に夫婦で移住。
北海道の大学でロシア語学科へ入学。北海道の水産会社、ギフト会社を経て、2014年、柳井市のギフトプロデュース会社、株式会社アデリーに転職。現在は営業職として、首都圏へ月2回程度出張しながら、柳井市にて田舎暮らし満喫中。

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