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移住者体験談

芦田 健介

まずは臆さずに、最初の一歩を。 本当にやりたいことが見えてきます。

  • 長門市
  • 芦田 健介
  • 起業・創業
芦田 健介

Iターンされる前は、どちらにいらしたのですか?

出身は広島県です。大阪の大学から東京の会社に就職しました。4年半ぐらい働いて、会社を辞めてカナダで14年間暮らしました。それから帰国して日本を回って、辿り着いたのが長門市だったんです。
学生の頃は、やっぱり都会への憧れや、人とか物への執着心もありました。でも東京に就職して2年目ぐらいから、疑問を持ち始めたんです。もちろん東京には東京の良さがあるんですけど、「なんか、嫌だな」と。心に余裕がなくなってしまって。
でも会社を辞めるのは、自分にとっても一大決心で「辞めるからには何かしないと」と思ったんです。その頃、大学で始めたスノーボードに夢中だったので、語学留学も兼ねて、カナダに行くことにしました。
妻とは、カナダでスノーボードを通して出会いました。子どもを授かるまでは、2人でカナダから世界中を旅しました。新しいものに出会う楽しさは、カナダで教えてもらったんです。
カナダの生活は、何より自分に合っていたんだと思います。働くのも遊ぶことも楽しくて仕方ありませんでした。働き方や、生き方、食へのこだわり、自然環境への意識の高さなど、大きな影響を与えられましたね。価値観が変わるというより、どんどん広がっていきました。

画像:山口県へのIターンで開業・創業した先輩 仕事風景 その1

どうして日本に戻ろうと?

向こうで過ごしているうちに、「彼らのように、気持ちよく生きていたい」と強く思うようになりました。やりたいことが14年の中でだんだん固まってきて。
ところが、その当時(今もなんですが)カナダは不動産バブルで、土地がとても高かったんです。一方で日本の田舎に目を向けてみると、家や畑はあるし、安いし、海も山もある。
「日本に帰るのもいいんじゃないか?」と、タイミングも良かったので、帰国しました。

長門市に移住先を決めたのは何故でしょう。

何かちょっと引っかかるものがあったんですよ。
日本に帰ってきてから、僕たちは移住先を探して、車で日本中を旅していました。
僕がカナダで管理していたシェアハウスには、ワーキングホリデービザを使ってやってきた日本人が毎年たくさん訪れていたんです。日本に帰ってからは、彼らを訪ねながら4ヶ月ぐらいかけて日本中を巡りました。
長門市にたどり着いたのも、先輩移住者に友人がいたからです。それまで移住先の候補は北海道や長野県で、他はどこも変わり映えしないような気がしていたんですが、長門市はどこか頭の隅に引っかかっていました。
その後も九州の方まで行ったんですが、長門市が忘れられなくて、「じゃあ戻ろうか」と、戻ってきたんです。

画像:山口県へのIターンで開業・創業した先輩 仕事風景 その2

長門市に移住を決めてからこれまでの流れを教えてください

さっき話した、先輩移住者の友人に色々と助けてもらいました。
まず畑と田んぼと、築60年の古民家を借りたんですが、家の方は現状では住めるような状況ではなかったので、別の家を借りて、通いながら改修作業を行いました。
今は古民家の方で暮らしていますが、今でも改修は続いていますよ。
これまで出会ってきた人との繋がりと、新しく長門市で出会えた人たちの助けと、あとは自分の情熱で突き進みましたね。
今のカフェも、長門市で出会ったオーナーとの繋がりから始まりました。繁忙期にお店を手伝っていた縁で、飲食の方を任せたいと言っていただいて。カナダにいた頃から、自分の畑で育てた野菜を使って店をやりたいと思っていたので、引き受けることにしました。実際に、今は自分の畑で採れた無農薬野菜をカフェで出しています。
学校から帰ってきた娘がここで宿題して、そのまま海で遊ぶ姿を見ていると、「ああここに移住してきてよかったなあ」と思いますね。
周囲にも心配かけたりしましたが、焦らず無理せず、自分たちのタイミングで決められてよかったと思います。

画像:山口県へのIターンで開業・創業した先輩 仕事風景 その3

これから移住を考えている方へ、メッセージをお願いします

僕は日本を離れてみて、今まで自分を縛っていた常識や価値観から自由になった気がしました。「人間ってこれでいいんだ」って実感したんですよね。
だから、そういう仲間を増やしたいし、みんなにも早く踏み出してみてほしいとも思っています。
価値観は人それぞれだし、なんとなくしがらみの中でも頑張って、いろんなことを溜め込んで、小さな楽しみを見つけるのも一つの生き方です。でも思い切って抜け出してみると、視界が広がって自由になる。楽しいことや気持ちいいこと、本当にやりたいことが見えてくる。
もちろん、暮らしを大きく変えることには覚悟も必要です。こっちはこっちで頑張らないといけないし。だけど変えてみないとわからないですから。
あと、絶対に一人じゃない。同じように楽しんだり、苦労した仲間や、先人たちが必ず助けてくれます。
だから、まずは最初の一歩を、臆せず、動かしてみて欲しいですね。自分の心に素直になって、踏み出してください。

芦田 健介さん

あしだ・けんすけ/長門市在住

広島県出身。大阪の大学卒業後、東京での会社勤めを経てカナダへ。14年間カナダでの生活を経験したのち、帰国後家族で日本を巡り、山口県長門市に移住。2019年にカフェ「NaNaya Farm」をオープン。自家製の無農薬野菜を使った日替わりメニューを提供する。

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