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移住者体験談

原田 哲也

都市生活のリセットではない、地方移住のはじめかた。

  • 山口市
  • 原田 哲也
  • 起業・創業
原田 哲也

山口にUターンされるまでのいきさつを教えてください。

私は防府市出身で大学まで山口で過ごし、東京のIT企業に就職しました。学生時代に知り合っていた妻も山口出身で、結婚してからは一緒に東京で暮らしていたので、いずれは故郷に戻ろうと思いながら過ごしていました。40歳という節目を前にした38歳の頃に「いずれは」と思っていた移住を具体的に考え始めました。そこからは、ネットや資料での情報収集の他に、気になる人や場所に出かけていって実際に話を聞いたり、山口の移住体験ツアーへ参加したりしました。そのような中でも仕事の不安がなかなか拭えなかったこともあり、転職エージェントに登録して同時に福岡での就業も考えたりしました。結局は当時の勤務先にテレワークを認めてもらい、社員ではなく業務委託の形で仕事を続けながら山口に戻ることができました。用意周到であったことと、会社の理解があったおかげで、経済的なリスクを大きく抱えずに移住できたことは、振り返っても良かったです。

イベントに参加する原田哲也さん

今はどのような働き方をされていますか?

私は現在、移住して間も無く立ち上げた株式会社スオウを経営しています。地元の防府市と山口市を拠点にして、Web開発、ITコンサルティング、プログラミング教育などの事業を展開しています。創業当初は東京の会社のテレワークとの二足のわらじでしたが、およそ2年でテレワークは解消し、自分の会社だけで安定した生計を立てられています。ITの仕事ってなかなか理解されない部分もあるので、商店街の路上でプログラミングを披露するなどの活動も行っています。特に中高生を対象にしたプログラミング教育には力を入れていて、塾でプログラミングを教えながら、一緒に地元に役立つWebコンテンツを作ったりもしています。自分が創業してみて感じた移住創業の大きな魅力は、固定費の安さと、旧友や移住者同士など、人との強いネットワークです。創業して間もない頃は、地元で事業をしている友人からの依頼でITコンサルを始めて、そこからの紹介で仕事が広がっていきました。また現在は、山口県の抱える地域課題をデジタル技術で解決しようという会員組織にも関わらせていただいているのですが、これは東京在住時に県人会を通じて知り合った方からのご紹介でした。地元だからこそ、また東京での生活・仕事を経験した同士だからこその繋がりは、何か新しいことをやろうという時に心強い仲間になってくれるので、大切にしたい繋がりです。

画像:アウトドアを楽しむ原田さん

移住する前と後で生活はどう変わりましたか?

都内での満員電車での通勤から解放されたため、朝から効率よく仕事をすることができます。創業当時は防府市と山口市に仕事の拠点を置いていたのですが、防府市の自宅で業務に取り掛かるときなどは、仕事とプライベートのメリハリをつけるために最初は苦労しました。満員電車は好きではないですが、適度な通勤時間があった方が、仕事のスイッチが入りやすいことを実感しました。体を動かすことも意識していて、スポーツジムに通い始めました。1日の終わりは会社の役員会議ではないですが、役員を務める妻と代表の私の2人で1日を振り返る時間を大切にしています。休日は、曜日が決まっているわけではなく、自分で予定を考えながら都合に合わせて取っています。川崎に住んでいる時から続けているサッカー観戦は、地元のレノファ山口を応援しに行ったり、アウェイゲームをサポーターの方たちと教室スペースで観戦したりしています。この他にも家族で近くの山に登ったり、沢遊びをして、田舎暮らしを楽しんでいます。
実は最近、下関と下松にも新たにプログラミング教室を開講したので、しばらくは忙しい日々が続きそうです。これで教室が4箇所になり、おかげさまで生徒も増えてきましたので、教室の生徒たちとのコミュニケーションツールを開発しました。ツール開発を通じて、私自身がものづくりに取り組んでいる姿を子どもたちに見せることができたのは良かったです。あと数年もすると、教室の卒業生が県内の教室で後輩たちを教えている姿が見られそうなので、それも楽しみにしています。

画像:

移住創業を考えている方へのメッセージをお願いします。

移住にあたっては、十分な情報収集と準備が必要です。私自身、移住前には多くの人に会い、様々な場所を訪れました。私にとっては地元へのUターンではありましたが、それでも十数年離れていましたので、実際に訪れて話を聞くことを大切に情報収集しました。ネットや資料だけではわからないことがたくさんありますので、UターンであれIターンであれ、実際に足を運んでみられること、そして気になる人や場所があれば、話を聞いてみることをお勧めします。また、移住は大きな変化ですが、仕事や住まいを徐々に移行することでリスクを最小限に抑えることができますので、幾重にもリスクヘッジをされておくことをお勧めします。その上で、自分のやりたいことに思い切って挑戦できる機会でもあるので、山口での新しい暮らしを楽しんでいただきたいです。

原田 哲也さん

はらだ てつや/山口市在住

株式会社スオウ代表/防府市在住

山口県防府市出身。
就職を機に上京し、東京のIT企業3社にてエンジニアとして16年間勤務。40歳の節目となる2019年に家族でUターンし、株式会社スオウを創業。小中学生向けプログラミング教室「スオウパーティ」事業を筆頭に、地方/地域を活性化させるWeb開発やITコンサルの事業も展開中。

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